【インディ500】練習5回目は雨で短縮。ニューガーデンが首位、佐藤琢磨2位も、ターン2でロッシ、オワード、グロージャンを巻き込む大クラッシュ発生
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posted2026年5月19日 8時49分
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第110回インディアナポリス500マイルレース(インディ500)は18日、予選明け最初の練習走行(Day 5)が行われた。雨と雷により予定の2時間から短縮されたセッションのなか、前日の予選で苦戦したジョーダン・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がトップタイムをマークして意地を見せた。
しかし、この日の最大のニュースは、セッション開始28分後にターン2で発生した、3台を巻き込む今大会初の大規模なクラッシュだった。
■ ターン2で大クラッシュ発生。予選2位のロッシが病院へ搬送
アクシデントは現地時間午後1時28分に起きた。前日の予選で2番手フロントローを獲得していたアレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター・レーシング)がターン2でスピンを喫し、衝撃吸収壁に激しく衝突。さらに、後方でこれを避けようとブレーキをかけスピンしたパト・オワード(アロウ・マクラーレン)のマシンが、ロッシのマシンに二次衝突する形となり、両車ともに大ダメージを負った。また、この混乱を回避しようとしたロマン・グロージャン(デイル・コイン・レーシング)もスピンし、バリアに接触した。
インディカーの医療ディレクターであるジュリア・バイザー医師によると、ロッシは意識があり、しっかりと受け答えができる状態であるものの、さらなる精密検査のために地元の病院へ搬送された。オワードとグロージャンは怪我なく救護所から退院している。
オワードは降車後、「僕は大丈夫だけど、マシンに対して本当に申し訳ない気持ちだ。最悪のタイミングで、最悪の場所に居合わせてしまった。ブレーキを踏んだけど、避けるためにできることは何もなかった。アレックス(ロッシ)とロマン(グロージャン)が無事で本当によかったよ」と沈痛な面持ちで語った。
予選2位を獲得し、決勝の優勝候補筆頭と目されていたロッシのマシンが激しく大破したことは、エド・カーペンター・レーシングにとって致命的な打撃となりかねない。決勝までにパーツを完全に修復するか、あるいはバックアップカーを急ピッチで仕上げる必要があり、メカニックたちの眠れない戦いが始まった。これまで深刻なアクシデントがなかった今大会において、このクラッシュは決勝の集団走行が持つ恐ろしさを全チームに改めて見せつける形となった。
■ 予選の鬱憤を晴らすニューガーデンが首位、佐藤琢磨が2位で続く
前日の予選で33台中の23位と沈み、苦しい週末を過ごしていたインディ500で2回の優勝経験を持つニューガーデンは、226.198mph(約364.0km/h)を記録してトップに立った。2位には、同じく2回のインディ500制覇を誇る佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)が225.723mphで続き、ベテラン勢が熟練の技を見せた。
3位にはルーキーのデニス・ハウガー(デイル・コイン・レーシング)、4位に2014年の覇者ライアン・ハンター-レイ(アロウ・マクラーレン)、5位に2022年の勝者マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)がランクイン。エリクソンも予選17位からの巻き返しを狙う1人だ。
佐藤琢磨は2位につけ、決勝に向けた「レース強さ」を維持している証拠であり、ファンにとっては非常に心強い材料といえる。
■ 走行時間は実質35分、狂気的なまでの高密度セッション
コース点検、3台のクラッシュ処理、そして雨と雷による中断が重なった結果、この日ドライバーたちが実際にグリーンフラッグ下で走行できた時間はわずか35分間しかなかった。それにもかかわらず、全33台が驚異的な勢いでコースへ繰り出し、合計1,053回もの周回を重ねた。
予選までの単独走行モードから、決勝を想定した超高速走行へと各チームが一斉にシフトしたため、コース上は一瞬の猶予もない過密状態となり、それがターン2のアクシデントを誘発する一因ともなった。
■ 練習走行上位5名の結果
ジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)– 226.198 mph
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)– 225.723 mph
デニス・ハウガー(デイル・コイン・レーシング)– 224.554 mph
ライアン・ハンター-レイ(アロウ・マクラーレン)– 224.415 mph
マーカス・エリクソン(アンドレッティ・グローバル)– 224.376 mph